ペレを買った男 作品情報

1970年代、サッカー不毛地帯アメリカに、レアル・マドリードよりもACミランよりも、マンチェスター・ユナイテッドよりも凄いクラブ・チームがあった。その名は“ニューヨーク・コスモス”。“サッカーの王様”ペレ、“皇帝”ベッケンバウアー、カルロス・アウベルトなど、世界中から伝説のスーパースターたちを集め、サッカー史上に彗星のごとく現れて奇跡の輝きを放ちながらも一瞬にして燃え尽きた伝説のドリームチームだ。その仕掛け人は、元祖メディア王と呼ばれるスティーブ・ロスだった。ワーナー・ブラザースというメジャー映画スタジオを筆頭に、6つのレコード会社、ケーブルTV局にゲーム会社まで持つ巨大複合企業ワーナー・コミュニケーションズ。ロスはそのCEO兼社長兼会長を務めた人物だった。当時アメリカでは殆ど人気の無かったサッカーを、MLB（メジャー・リーグ・ベースボール）級の人気プロ・スポーツに育てるという野望の実現のために彼がしたことは何だったのか？ 結局ロスの仕掛けたサッカー・ブームは一時の熱狂で終ったが、彼の夢と情熱がその後のアメリカ・サッカーの成功を育てたのは紛れも無い事実だ。本作では、負け知らずのメディア王、スティーブ・ロスが仕掛けた一世一代の大勝負、ニューヨーク・コスモス結成の栄光の影に隠された真実が明らかになる。