亀は意外と速く泳ぐ 作品情報

かめはいがいとはやくおよぐ

片倉スズメ(上野樹里)は平凡な主婦である。夫は海外赴任中で、定期的に電話はくれるが、話すのはペットの亀の心配ばかりである。毎日は恐ろしく単調に過ぎていき、トイレに行けば自分の存在を無視するかのようにおばさんがオナラをし、夫さえ時々自分のことを忘れているようだ。久しぶりに待ち合わせをした幼なじみのクジャク(蒼井優)には、2時間も待たされてしまう始末(クジャクとスズメは同じ日に同じ場所で生まれたのだが、クジャクはスズメとは正反対にスケールの大きな女である)。…このまま年をとり、死んでいくのか? そう思うと恐ろしい。そんな平凡を嘆くスズメは、ふとしたことから駅の階段に貼られた広告を目にする。「スパイ募集!」。思わずその番号に電話をかけてしまうスズメだった。三日後、彼女は指定された安アパートに向かう。スズメを迎え入れたのは、クギタニシズオ(岩松了)とエツコ(ふせえり)夫妻。普段は商店街のアナウンス嬢と、無職の男である。彼らは自分たちがある国のスパイだと言い、そしてスズメのような典型的な平凡人こそが、スパイ向き。ぜひスパイになってほしいと説得する。スズメは半ば強引に活動資金として、500万円を渡されてしまった。こうしてスズメのスパイ生活は始まるが、いつもの平凡な生活も、いざ平凡を意識し始めると恐ろしく難しい。だが、クギタニ夫妻の一風変わったスパイ特訓は、スズメにはすべて新鮮に映る。一日はあっという間に過ぎていき、日常の裏側には意外な事実がいっぱい隠されていた。そんなスズメの活動に関係あるのかないのか、彼女の周りは急にザワザワしはじめる。初恋の加東先輩(要潤)に出会ったり、普通に生きている人々が実はスパイ仲間だったことを知ったり、さらにはクジャクと引いた商店街のくじ引きで、地引網漁体験が当たり、いそいそと出かけたり。しかし、なんとそこで死体がひっかかってしまう。次第に周りに人が集まってきて、クジャクも何者かに追われ、行方をくらました。目立ってはいけないはずのスズメは徐々に注目される存在となり、公安当局もスズメをマークし始める。

「亀は意外と速く泳ぐ」の解説

“シティボーイズ”のライブの作・演出を手がけ、TV番組『笑う犬の生活』『トリビアの泉』で独自の笑いを築いてきた三木聡のオリジナル脚本による作品。オープニングのパラパラ漫画を手がけるのは、人気急上昇のコミック『団地ともお』の小田扉。主人公の主婦スズメを演じるのは、「スウィングガールズ」の上野樹里。共演に蒼井優、岩松了、ふせえり、伊武雅刀。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2005年7月2日
キャスト 監督三木聡
出演上野樹里 蒼井優 岩松了 ふせえり 松重豊 村松利史 緋田康人 要潤 森下能幸 伊武雅刀
配給 ウィルコ
制作国 日本(2005)
上映時間 90分

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最終更新日:2023-04-16 02:00:06

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