破戒('22) 作品情報

島崎藤村の不朽の名作を60年ぶりに映画化

瀬川丑松は、自分が被差別部落出身ということを隠して地元を離れ、ある小学校の教員として奉職する。彼は、その出自を隠し通すよう、亡くなった父からの強い戒めを受けていた。彼は生徒に慕われる良い教師だったが、出自を隠していることに悩み、また、差別の現状を体験することで心を乱し、下宿先の士族出身の女性・志保との恋に心を焦がしていた。友人の同僚教師・銀之助の支えはあったが、学校では丑松の出自についての疑念も抱かれ始め、丑松の立場は危ういものになっていく。苦しみのなか丑松は、被差別部落出身の思想家・猪子蓮太郎に傾倒していく。猪子宛に手紙を書いたところ、思いがけず猪子と対面する機会を得るが、丑松は猪子にすら、自分の出自をカミングアウトすることができなかった。そんな中、猪子の演説会が開かれる。丑松は、「人間はみな等しく尊厳をもつものだ」という猪子の言葉に強い感動を覚えるが、猪子は演説後、政敵の放った凶刃により命を落とす。この事件がキッカケとなり、丑松はある決意を胸に、教え子たちが待つ最後の教壇へ立とうとする…。

「破戒('22)」の解説

1948年に木下恵介監督、1962年に市川崑監督と名だたる巨匠が映画化してきた島崎藤村の「破戒」を60年ぶりに映画化。主演を務めるのは、『東京リベンジャーズ』など数々の映画やTVドラマに出演する間宮祥太朗。相手役・志保を石井杏奈、親友・銀之助役を矢本悠馬が演じるほか、眞島秀和、高橋和也、竹中直人、本田博太郎、田中要次、石橋蓮司、大東駿介、小林綾子など名優たちが顔をそろえている。監督は『発熱天使』『みみをすます』の前田和男。（作品資料より）

公開日・キャスト、その他基本情報

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