化け猫御用だ 作品情報

ばけねこごようだ

江戸の町で白猫がさかんに盗まれた。犯人は腰元ふうの女である。茶屋女おくみの猫も盗まれた。目明しの鶴吉と子分亀三があとを追った。女は土屋羽前家の屋敷横の稲荷に消えた。--女は土屋家の腰元、浪路である。白猫は若君竹丸の毒見役に使うのだ。羽前は病に倒れていた。海賊竜神一味を召し捕ったあとのことである。御役御免を老中に願い出るため田島十太夫を使者にした。江戸屋敷に彼がついた夜、竹丸の食膳の魚を食った愛猫が悶死したのである。奥方お愛の方は殿の帰るまではと固く口止めした。浪路と萩乃は足早に立ち去る羽前の弟、仙之助を見た。浪路はさらに仙之助が薬屋で買物するのを見た。彼に疑いがかかっていると浪路はつげたが、彼は笑って取り合わないのだ。仙之助の持ち帰った団子の折を、腰元が食べ、悶死した。彼の部屋に毒薬が隠されているのを浪路は発見した。--黒装束の武士が竹丸をどこかへ連れ去った。もう一人の武士も襲ってきた。あとに仙之助の印籠が落ちていた。奥方はその場に失神した。その形相が一変した。猫がとりついたのか。奥方はその夜以来、一歩も室から出なかった。魚を好み、食事の量も二倍になった。腰元たちは浪路と萩乃を残してみんな暇をとっていった。羽前が帰着する知らせがきた。留守役の十太夫が出迎えたとき、羽前はそこに海賊竜神の同類・小浜を見た。小浜は十太夫を殺し、まんまと使者になりすましていたのだ。羽前は縛られ、連れ去られた。仙之助は羽前救出に赴くが、短銃のためさまたげられた。屋敷では奥方を守る浪路に、萩乃が懐剣をかざしていた。浪路は奥方の部屋に逃れた。萩乃や浪人たちがふみこんだとき、人間大の怪猫がうずくまっていた。仙之助に味方する鶴吉と亀三が扮していたのだ。仙之助は小浜と萩乃を斬り倒し、娘人たちを追っぱらった。--小浜が仙之助にすべて疑いをかけさせるようにしたのだ。奥方は狂気を装い、室で竹丸を守っていたのだ。賊に化けたのも仙之助だった。再び平和になった。

「化け猫御用だ」の解説

「抜き足差し足忍び足」の共同執筆者民門敏雄の脚本を、新人第一回の田中徳三が監督したコミカル・スリラー。撮影は「濡れ髪剣法」の武田千吉郎。音楽は「抜き足差し足忍び足」の高橋半。梅若正二・近藤美恵子・ダイマル・ラケットらが出演している。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督田中徳三
原作香住春吾
出演梅若正二 近藤美恵子 橘公子 大和七海路 楠トシエ 中田ラケット 中田ダイマル 南条新太郎 稲垣ジニオ 伊沢一郎 清水元 大美輝子 市川雷蔵
制作国 日本(1958)

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最終更新日:2022-07-26 11:03:46

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