四谷怪談('49) 作品情報

よつやかいだん

鶴屋南北の名作怪談を新解釈で映画化

お岩が茶屋女として暮した時に知り合った民門伊右衛門は、彼女を妻として迎えてみたものの、今では仕官の口を探しながら、カサ張りを内職に暮さなげればならなかった。お岩にしてみれば過去の陰惨な生活を一日も早く拭い去ろうとして、また伊右衛門の良き妻になろうと努力していた。お岩にはお袖という妹があったが、お袖は反物を売りさばく与茂七という夫があり、貧しいながらも幸福な日々を暮していた。しかし姉のお岩と伊右衛門の間に何にかしら割り切れないミゾがあった。伊右衛門は気の弱い気性を押して毎日仕官の口を探していたが、ある日一寸したことで一文字屋喜兵衛の娘お梅とその侍女お槙を救ってやった。それを見ていた牢破りあがりの直助は早速悪智恵を働かせてお梅と民門伊右衛門の間を取り持った。伊右衛門を恋慕するお梅と仕官が定まる形勢を感じた彼は少なからず動揺したが、お岩の純情さとふとしたことから流産した彼女の身辺を気使うのである。

「四谷怪談('49)」の解説

「彼女は答える」の小倉浩一郎が製作し、文政八年(一八二五年)鶴屋南北の作を封建時代に非人間的に歪曲された碑史伝説を新な解釈のもとに、「新釈四谷怪談」として「破戒(1948 木下恵介)」の久板栄二郎がその脚本を執筆、「破戒(1948 木下恵介)」「お嬢さん乾杯!」の木下恵介が監督に当る。キャメラは「破戒(1948 木下恵介)」の楠田浩之が撮影する。主演としては「異国の丘」「美貌の顔役」の上原謙が始めて時代劇に出演、「わが恋は燃えぬ」の田中絹代が二役を演ずる他に、「最後に笑う男」の滝沢修「お嬢さん乾杯!」の佐田啓二、「朱唇いまだ消えず」の杉村春子「今日われ恋愛す」の宇野重吉らがそれぞれ出演する。前篇88分、後篇73分。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督木下惠介
出演上原謙 田中絹代 滝沢修
制作国 日本(1949)

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「四谷怪談('49)」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2016-02-12 16:09:51

広告を非表示にするには