もういいかい ハンセン病と三つの法律 作品情報

もういいかいはんせんびょうとみっつのほうりつ

明治以降、国はハンセン病患者を療養所に強制隔離し、たとえ治癒しても社会に帰ることを許さない、という政策を取った。ハンセン病患者を療養所に閉じ込めて絶滅させるというこの政策こそが、今日のハンセン病問題すべての根源である。この枠組みの根拠となったのが次の3つの法律である。『癩予防ニ関スル件(1907年、明治40年)』、旧『癩予防法(1931年、昭和6年)』、新『らい予防法(1953年、昭和28年)』。この3つの法律により、ハンセン病は恐ろしく危険な病気であるという誤解が定着した。ハンセン病は、らい菌によって起る慢性感染症である。1873年にノルウェーの医師ハンセンが、らい菌を発見したことからこの呼び名が付けられた。病原性は弱く、薬によって治療が可能。現在はインドやブラジルなど比較的貧しい国に患者が多い。ハンセン病患者が、昔から差別を受けてきたのは、顔や手足など目につきやすい部分に変形や機能障害が残ったためである。本作では、その強制隔離の実態を、患者の証言や国立療養所の様子などから記録してゆく。

「もういいかい ハンセン病と三つの法律」の解説

“病とともに安心して生きていける社会を作るために、ハンセン病問題は繰り返し語らなければならない”という思いの下、ハンセン病問題の実態を描いたドキュメンタリー。患者の証言などから、忘れられつつある負の歴史を記録してゆく。語り手は「洋菓子店コアンドル」の鈴木瑞穂。監督は「フランドン農学校の尾崎さん」の高橋一郎。

日韓の元患者22人の証言を基に、明治以来のハンセン病に関する3つの法律と国による強制隔離の歴史をひもといていくドキュメンタリー。元患者らが法律に翻弄され、苦しみに満ちた生活を余儀なくされた証言と、胸のうちを吐露する様子を映す。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2012年9月1日
キャスト 監督高橋一郎
配給 「もういいかい」映画製作委員会
制作国 日本(2012)
上映時間 143分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:30

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