君の名は 第2部 作品情報

きみのなはだいにぶ

傷心を抱いて佐渡から帰京した春樹は、じっと思い出の数寄屋橋に佇んだ。真知子に逢えた喜びと真知子と別れた悲しみが、思い出となって甦り、ただせつなかった。数日後彼は北海道で牧場を経営している友人末永の許へ旅立った。一方、真知子も佐渡から浜口家へ帰ってきたが相変らず姑の徳枝は意地悪く、遂に過労から彼女は流産した。その頃鳥羽から上京した悠起枝は街のゴロツキ横山にひっかかるが、偶然会った綾の世話で修造老人や梢達の果物屋を手伝うことになり、店の後援者仁科と結婚することになった。姉の結婚式に久々に東京へ帰ってきた春樹とは入れ違いに、真知子は遥々北海道を訪ねた。アイヌの若者サムロと許婚の間柄であるにも拘らず、春樹を熱愛する末永牧場のアイヌの娘ユミは、真知子の来島に心が騒いだ。やがて春樹は東京から帰って来たが、眼前の真知子に喜びの眼を輝したので、ユミは失望してコタン祭りの晩、摩周湖に身を投げた。サムロもまた彼女を助けようとして死んだ。しかし、春樹と真知子も別れなければならぬ運命にあった。勝則が同居請求手続きをとったため、裁判所の出頭命令が北海道まで真知子を掴まえにきたのである。雪模様の荒涼たる美幌駅で、真知子は春樹に別れを告げた。凝然と向き合った二人、その尽きぬ名残を断ち切るかのように、ゴトリと鈍い音を立てて動き出した汽車は、徐々に速力を増して行った。

「君の名は 第2部」の解説

スタッフ、キャストとも第一部とほぼ同じ顔ぶれであるが、スタッフは新たに美術を「東京物語」の浜田辰雄が担当している。出演者としては「家族あわせ」の日守新一、「東京マダムと大阪夫人」の北原三枝、「乙女のめざめ」の岸本公夫が新しく登場する。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督大庭秀雄
原作菊田一夫
出演岸恵子 佐田啓二 淡島千景 川喜多雄二 市川春代 笠智衆 小林トシ子 野添ひとみ 月丘夢路 須賀不二男 淡路恵子 日守新一 市川小太夫 望月優子 伊沢一郎 磯野秋雄 北原三枝 岸本公夫 三井弘次
配給 松竹
制作国 日本(1953)
上映時間 120分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2022-04-27

本篇第二部第三部の美術に小津安二郎監督の代表作,映画遺産クラシック〈東京物語〉の美術担当の濱田辰雄と在って興味深く感じた。松竹大船調メロドラマ,第一部には小津のアイコンの笠智衆も出演して居たし

最終更新日:2024-04-21 02:00:05

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