マイナス・カケル・マイナス -×- 作品情報

まいなすかけるまいなす

大阪郊外で暮らす小さき者の“喪失と希望”の物語

大阪郊外の町。日に日に緊張感が高まる異国の戦争のニュースがラジオから流れている。古い小さなアパートに独りで住むタクシードライバーの貴治。夜勤明けは大抵、消費者金融からの電話や新興宗教の勧誘、隣室からの喘ぎ声を適当にやり過ごし、部屋で一日無為な時間を送っている。ある日いつも通り市内をタクシーで流していると、妙な色気と無邪気さを持ち合わせた不思議な客・京子を乗せる。この出会いは、貴治の眠っていた黒い欲望をかき立てることに…。一方、両親の離婚で父と暮らすため、新生活を迎えた凛はずっと心に引っ掛かる“ある思い”を両親や親友にも打ち明ける事ができずにいた。そんな気持ちを抱えながらの母との再会で、凛の悲しみは静かに、そして激しく流れ出す。彼らは今まさに、始まろうとしている異国の戦争を思い描くことはおろか、目の前のささやかな日常さえどうにもできずにいた…。

「マイナス・カケル・マイナス -×-」の解説

人と人、個人と世界の「つながり」を浮かび上がらせ、日常の残酷さ、美しさを問いかける本作。生活の変化や罪の意識から戸惑い、独り悩む女子中学生・ 凛には、大人気アニメ「けいおん!」(琴吹紬役)や声優ユニット「スフィア」のメンバーである寿美菜子。本作の撮影当時は高校一年生であり、透明感溢れる繊細さがスクリーンに明滅する。鬱屈した孤独なタクシードライバーには伝説的カルト映画『鬼畜大宴会』に主演した澤田俊輔。新たな存在感で映画に傷痕のような輝きを残す。偶然、貴治のタクシーに乗車する不思議な魅力を持った乗客・京子を演じるのは、いまおかしんじ、高橋洋、井土紀州などの個性派監督から多くの支持を受け続ける長宗我部陽子。彼女の存在は、物語に艶を与え、確かな記憶を刻みこませる。監督は新鋭・伊月肇。(作品資料より)

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2011年12月3日
キャスト 監督・脚本伊月肇
出演澤田俊輔 寿美菜子 長宗我部陽子 大島正華
配給 I film
制作国 日本(2010)

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最終更新日:2016-02-12 16:06:15

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