緑の光線 作品情報

みどりのこうせん

夏のパリ。オフィスで秘書をしているデルフィーヌは20歳も前半、ヴァカンスを前に胸をときめかせていた。7月に入って間もない頃、ギリシア行きのヴァカンスを約束していた女ともだちから、急にキャンセルの電話が入る。途方に暮れるデルフィーヌ。周囲の人がそんな彼女を優しく慰める。いよいよヴァカンス。女ともだちのひとりが彼女をシェルブールに誘ってくれた。が、シェルブールでは独り、海ばかり見つめているデルフィーヌ。太陽はまぶしく海は澄み渡っているが、デルフィーヌの心は晴れない。彼女は、人気のないパリに戻った。しかし、公園を独りで歩いていると、見知らぬ男が付いてきて彼女を不安にさせる。8月に入り山にでかけた彼女は、その後、再び海へ行った。そこで、彼女は、老婦人が話しているのを聞いた。それは、ジュール・ヴェルヌの小説「緑の光線」の話だ。太陽が沈む瞬間にはなつ緑の光線は幸運の印だという……海で友達ができないわけではないが、彼女の孤独感は消えない。パリに戻ることにした彼女、駅の待合室で、本を読むひとりの青年と知り合いになった。初めて他人と意気投合した彼女は思いがけず、自分から青年を散歩に誘った。夕方、海辺を歩く二人は目のまえの光景に目を見張った。太陽が沈む瞬間、緑の光線が放たれたのだ。

「緑の光線」の解説

ひとりの女性のひと夏の体験を描く。製作はマルガレット・メネゴス、監督・脚本は「満月の夜」のエリック・ロメール、撮影はソフィー・マンティニュー、音楽はジャン・ルイ・ヴァレロ、編集はマリー・ルイーザ・ガルシアが担当。出演はマリー・リヴィエール、アミラ・ケマキほか。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1987年4月25日
キャスト 監督エリック・ロメール
出演マリー・リヴィエール Amira Chemakhi Syrvia Richez リサ・エレディア Basile Gervaise Rene Hernandez Dominique Riviere Isabelle Riviere
配給 シネセゾン
制作国 フランス(1986)

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2018-09-13

バカンスを一人でどう過ごすかは繊細なデルフィーヌにとっては大きな心の負担…。失恋した彼女の感情の機微に寄り添ったエリック・ロメール監督の絵日記の様なスタイルの作品。自分らしい旅と出逢いはカードの予言とジューヌ・ヴェルヌの小説「緑の光線」に在る日没時の最後の光りに懸かっていたー。最高にロマンチックな夜の訪れは如何!???

最終更新日:2024-03-12 15:48:58

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