陸(おか)に上った軍艦 作品情報

おかにあがったぐんかん

軍隊生活を再現シーンで追うドラマ部と、新藤兼人本人が戦争を語るドキュメント部が交互に登場するつくりとなっている。昭和19年、1944年春。第二次世界大戦の戦況が連合国に有利に運ぶ中、シナリオライターであった新藤兼人(蟹江一平)に召集令状が届く。広島県の呉海兵団に二等水兵として入隊した新藤は、同年6月に宝塚海軍航空隊に配属される。同じように招集されたのは、農家、洋服屋、八百屋、理容師など仕事と家庭を持ち、一家の大黒柱として家を支える30代の男たちばかりであった。毎日のように同僚が次々と戦場に送られていく。30歳を超えた招集同期の100人で、生き残ったのは新藤を含むたった6人しかいなかった。新藤が配属された宝塚海軍航空隊では、もはや訓練をするような船は残っておらず、宝塚大劇場を接収した施設を軍艦に見立てての訓練が開始される。予科練の少年隊員たちのため、掃除や洗濯をするのが新藤の主な任務だったが、それも一筋縄ではいかない。軍艦の甲板掃除という想定で、宝塚歌劇の講堂をはるか年下の下士官にしごかれながら拭き続ける。加えて「クズを兵隊にするため」という名のもと、志願兵である若い兵長から船上を想定した過酷な訓練を受けることになる。18歳の兵長がビンタを食らわせる、「海軍精神注入棒」で殴る、失神したら水をかけるなど、今までの社会人としての生活は一切関係なく、容赦ない暴力が日常的に続く……それが軍隊の生活であった。翌年8月15日、新藤は上等水兵で終戦を迎えることになる。

「陸(おか)に上った軍艦」の解説

95歳にして現役の映画監督である新藤兼人が証言者となって、自らの戦争体験を弱兵からの目線で描いた反戦ドキュメンタリードラマ。原作・脚本は「午後の遺言状」「生きたい」の新藤兼人。監督は新藤兼人の助監督を務めてきた山本保博で、今作がデビュー作となる。出演は新藤兼人、蟹江一平、滝藤賢一、加藤忍、大竹しのぶ(ナレーション)他。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2007年7月28日
キャスト 監督山本保博
原作新藤兼人
出演蟹江一平 滝藤賢一 大地泰仁 加藤忍 二木てるみ 大竹しのぶ 三浦影虎 鈴木雄一郎 友松タケホ 藤田正則 川上英四郎 大塚祐也 桜木信介 井川哲也 新田亮 若松力 壇臣幸 池内万作 ユウキロック 宮沢天 浅田圭一 森内遼 中田潤 植村宏司 塚本浩平 西川方啓 岸本啓孝 宮澤寿 日之出清 木戸口義隆 若山慎 佐治和也 太田鷹史 加藤新平 青木荘一郎 今井和子 森脇由紀 八木優希 伊藤檜 柳下季里 黒崎照
配給 パンドラ/シネマディスト
制作国 日本(2007)
上映時間 95分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:35

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