サンサーラ 作品情報
さんさーら
旅を続ける男サンサが見たものは…。アンダーグラウンドの鬼才、ジークフリートが監督、撮影、音楽をこなしたアート系ロードムービー
パリのモンマルトル。テルトル広場で似顔絵書きをしているサンサは、住みにくくなったパリを出て旅に出る。スペインでは女性に一目惚れ、ハンガリーではパレエのリハーサル会場にもぐりこんで警備員に追いかけられる。ここでサンサはオーケストラの指揮者でヴァイオリニストのクリックと出会い、2人は世代を越えた友情を結ぶことになる。かつての友人ジュンと再会し、ジョージの経営する居酒屋で働き、クリックとマルタのリサイタルに現れるサンサ。イタリア、ロシア、インド、そして東京にもサンサはやってくる。
「サンサーラ」の解説
「根っからの放浪人」といった感じのサンサが、世界10カ国以上を旅する、いわばロードムービーだが、そこにはこれといった全体を貫くストーリーはなく、また明解なテーマもない。ただ、サンサの前に現れる人々とサンサの関係を映し出す。そして時にはサンサの存在さえも消え、ただカメラがそこにいるものたちを捕らえる。そこへ監督自身の作曲による音楽が被さってくると、不思議な浮遊感に包まれる。
そんな時には、この作品はかなり「シリアスなアート」の方へ針は触れるのだが、サンサが無邪気に躍動し出し、老ヴァイオリニストのフリックと絡み出すとドラマが生まれ、「ユーモア」や「明るさ」という逆の方向へ針が触れていく。ドキュメンタリーのようだが、即興で撮りながらも「お話」という枠組みは崩さないため、その独特のタッチがこの作品には生まれているのだろう。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2005年1月29日 |
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キャスト |
監督・脚本・撮影・音楽:ジークフリート
ヴァイオリン演奏・音楽・出演:イヴリー・ギトリス 出演:ロシュディ・ゼム 藤谷文子 阿部譲二 マルタ・アルゲリッチ |
配給 | ザナドゥー |
制作国 | フランス(2003) |
上映時間 | 118分 |
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