レディ・ジョーカー 作品情報

れでぃじょーかー

平成16年10月、日之出ビール社長・城山恭介(長塚京三)が誘拐された。“レディ・ジョーカー”と名乗る犯人グループのメンバーは、薬店を営む物井清三(渡哲也)、障害を持つ娘・さち(愛称レディ)を抱えるトラック運転手の布川淳一(大杉漣)、信用金庫に勤める在日の高克己(吹越満)、町工場の施盤工・松戸陽吉(加藤晴彦)、そして刑事の半田修平(吉川晃司)の、川崎競馬場で知り合った職業も年齢もバラバラの5人の男たち。ただ彼らに共通していることは、“社会の弱者”であることだった。56時間後、城山を解放した“レディ・ジョーカー”は、今度は会社への脅迫を開始する。人質は350万キロリットルのビール。それに、異物を混入させようというのだった。更に、彼らは日之出ビールに20億円の裏取引を持ちかける。果たして、城山は取引に応じる動きを見せた。実は、城山には犯人の目星がついていたのだが、そのことを公に出来ない事情があった。それは5ヶ月前、城山の姪の佳子(菅野美穂)が、被差別部落出身という理由から物井の孫の孝之との結婚を両親から反対されており、しかも孝之は日之出ビールの就職試験に落ちた直後、バイク事故で死亡していたのだ。これが明るみに出たら、城山家にも会社にも大スキャンダルである。そこで、城山は個人的な脅迫と知りつつ、“レディ・ジョーカー”に会社の金から20億円を渡すのだった。その頃、捜査に躍起になっていた警察は、日之出ビール幹部と“レディ・ジョーカー”との間に裏取引があるのではないかと睨みつつ、同時に半田への内偵を進めていた。ところが、もう少しで任意事情聴取というところまできて、半田の元上司が自殺。結局、警察内部の腐敗をマスコミに騒がれるのを恐れた捜査本部は、半田の事情聴取の見送りを決定する。そんな上層部に憤りを隠せないのが、元警視庁捜査一課の刑事・合田(徳重聡)。しかし、彼も尾行に気づいた半田に怪我を負わされる。その後、金を預かっていた高が、日之出ビールとかつてつながりがあった総会屋と共に行方をくらます。しかし、そもそも金を奪うことが目的ではなかった“レディ・ジョーカー”のメンバーは、今までどおりの静かな暮らしに戻り、一方、城山たちは総会屋との癒着が表沙汰になり、背任容疑で逮捕された。こうして、“レディ・ジョーカー”事件は、勝者のないまま人々の記憶の彼方に葬られていくのだった。

「レディ・ジョーカー」の解説

ビール会社社長誘拐事件を、犯人グループ、標的にされた企業、警察の三者の視点から描き、日本の社会に潜む闇を抉り出した群像サスペンス。監督は「魔界転生」の平山秀幸。高村薫による同名小説を基に、「血と骨」の鄭義信が脚色。撮影を「69 sixty nine」の柴崎幸三が担当している。主演は「BROTHER」の渡哲也と、映画初出演の新人・徳重聡。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2004年12月11日
キャスト 監督平山秀幸
原作高村薫
出演渡哲也 徳重聡 吉川晃司 長塚京三 國村隼 大杉漣 吹越満 加藤晴彦 岸部一徳 辰巳琢郎 菅野美穂 清水紘治 宮下裕治 矢島健一 菅田俊 外波山文明 光石研 松重豊 綾田俊樹 斉藤千晃 阿南健治 三田村周三 大寶智子 影山英俊 江連建司 萩原紀 加藤隆之 宮崎彩子 康すおん 山本浩司 谷津勲 岩田丸 藤井京子 窪園純一 島ひろ子 東山麻美 永岡佑 高原慶一朗 富岡忠文 八代浩幸 新井一夫 浜田道彦 藤岡大樹 足立学 大滝明利 松田直樹 尾崎雅幸 上戸章 赤池公市 松本良 三宅慎介 福田隆雄 渡辺まさる 佐藤仙學 帆足新一 木下綾菜 高田彩香 丸屋正代 小野口淳子 高橋花衣 梅岡南斗 吉沢季代 後藤たつや またが真 江口信 末次浩一 山中寛 植草信和 坂東久美 斎藤芽美 八木裕幸 八神徳幸 高井正憲 佐分千恵
配給 東映
制作国 日本(2004)
年齢制限 PG-12
上映時間 121分
公式サイト http://www.ladyjoker.jp/

ユーザーレビュー

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最終更新日:2022-07-26 11:03:40

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