精霊流し 作品情報

しょうろうながし

大切な人との決別を経て、少年は大人になる

幼い息子がバイオリニストになる日を夢見る母・喜代子(高島礼子)は、よりよい教育を受けさせようと一人息子・雅彦を鎌倉に嫁いだ妹・節子(松阪慶子)に託す決意をする。大好きな母の願いを叶えるため故郷長崎を後にした雅彦は、陽気で優しい叔母・節子の下で、その義理の息子・春人と暮らすことになる。時が過ぎ、大学生になった雅彦(内田朝陽)はバイトに明け暮れ、バイオリンからは遠ざかっていた。そして、実の父よりも義理の母を慕う春人(池内博之)を残して、節子は突然離婚し長崎へ帰ってしまう…。

「精霊流し」の解説

バイオリンの音色が哀しく美しい名曲“精霊流し”をモチーフにしたさだまさしの自伝的小説を映画化した本作は、1945年8月9日の原爆投下の日の記憶を松阪慶子演じる節子に語らせることで、物語に一層の深みを持たせている。「自分に素直に生きていれば、苦しいことはあっても不幸にはならない」という彼女のセリフが、生き方を模索し悩める主人公のみならず、見るものの心に深く染みいるのだ。

原爆投下直後の混乱時にも例年通り行われた長崎の伝統である精霊流し。古式ゆかしい“精霊船”で死んだ人の魂を海の彼方に送り出す決別の儀式には、別れの哀しみを正面から受け入れることによってのみ迎えることのできる新しい明日への思いが込められている。隠されてきた母と子の絆を軸に描かれた人と人との細やかな情愛が美しい。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2003年12月13日
キャスト 監督田中光敏
原作さだまさし
出演内田朝陽 酒井美紀 池内博之 高島礼子 椎名桔平 田中邦衛 松坂慶子
配給 日活/東北新社
制作国 日本(2003)
上映時間 109分

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最終更新日:2016-02-12 15:42:46

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