すてごろ 梶原三兄弟激動昭和史 作品情報

すてごろかじわらさんきょうだいげきどうしょうわし

戦後の混乱まだ覚めやらぬ昭和20年代、のちの梶原一騎こと高森朝樹(奥田瑛二)とその弟、高森真土(のちの真樹日佐夫・哀川翔)、高森日佐志(久ヶ沢徹)の三兄弟は、青春時代を来る日も来る日も喧嘩に明け暮れて送っていた。近所でも評判の荒くれ三兄弟の父、龍夫は、もとは旧制中学の教師を務めていたが、のちに上京。大手出版社の中央公論社を経て、改造社で編集者としての辣腕を振るっていた。息子たちが尊敬する父、龍夫の周りには、いつも永井荷風や谷崎潤一郎ら、文豪たちからの礼状などが散見された。そんな環境が、荒ぶる青年であった朝樹を、それとは対照的なもの書きの道へと誘ったのかも知れない。昭和33年、龍夫は病で57年の生涯を閉じた。当時、朝樹はすでに梶原一騎のペンネームで少年誌に読み物を書き出しており、もの書きとして本腰を入れ始めていた。真土もそんな兄に影響を受けて、文章修行に精を出すことになった。のちの真樹日佐夫の誕生である。大スターである力道山から梶原に電話が入ったのも、その頃であった。いつしか、梶原は彼が生きる昭和という時代をも、牽引する役目を果たし始めていた。そのとき、『少年マガジン』編集長、牧野武朗(内田裕也)と、名うての喧嘩屋と呼ばれた羽根田貢(赤井英和)、一時代を築いた男たちが、兄弟二人の前に現れ始める。昭和40年代を迎える頃、真樹と梶原の道は少しずつ離れ始める。極真会館・大山倍達のもとで空手を学び始める真樹、彼はまた漫画原作者に加え、ルポライターの道も歩み出した。一方、兄・梶原は後の代表作となる『巨人の星』で、『少年マガジン』の発行部数を当時としては奇跡的な100万部にまで押し上げていた。脚光を浴びる兄の光の陰で、真樹は葛藤していた。胸のうちにある小説への渇望、真樹は寝る時間も惜しんで書き上げた作品『兇器』で、みごとオール読物新人賞を受賞する。兄弟揃って手に入れた文壇での、もの書きとしての成功、だが二人にはまだ試練が待ち受けていた……

「すてごろ 梶原三兄弟激動昭和史」の解説

劇画原作者・梶原一騎とその弟、真樹日佐夫、そして三男、高森日佐志の三兄弟の関係を軸に、常に拳を握り締め喧嘩に明け暮れた少年時代から、決して人の風下に立つことのなかった青年期、そして、誰も知ることの無かった名作の誕生の裏側までを描き出す、劇画から見た昭和史。原作、監修、脚本を担当するのは、真樹日佐夫。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2003年6月14日
キャスト 監督光石冨士朗
原作真樹日佐夫
出演哀川翔 奥田瑛二 真樹日佐夫 松方弘樹 内田裕也 赤井英和 中山忍 久ヶ沢徹 國村隼 力也 夏樹陽子 神保悟志 藤原喜明 中村愛美 浅草キッド 十勝花子 ジョニー大倉 中山一也 村上竜司 永倉大輔 並樹史朗 栗原早記 梓陽子 吉川銀治 殺陣剛太 辰巳佳太 岡崎礼 伊藤隆 迫英雄 利重智秋 田中由美子 添野達一 神谷有樹彦 鈴木隆二郎 日高勝郎 みずと良 清水千香子 ローズ イブ まり 大槻博之 町田政則 田中大河 佐々木和徳 押川大輔 山田晃裕 田山辰三 前川愛 加賀真也 光風圭吾 木村木 森本武晴 柿澤隆史 吉川秀樹 金砺賢児 MASAKATSU 古藤一聡 東源龍 山本光男 川原京 竹乃内明日香 加藤夕凪子 清水理沙 小日向悟 清水ヨシト 川村貴志 吉田豪 梅本寛 佐々木庸二 草野連二 斎藤正和 及川次雄 山本芳久 鈴木龍史朗 中田裕之 小川大志 吉田真幸 水口礼也 藤田博樹 郡誠二 伊藤裕 酒井克 新堀客也 後藤純一 水町浩 田中賢成 小林昭男 ベンジャミン 相馬正憲 土地道彦 中村郁雄
配給 ジーピー・ミュージアム=リベロ
制作国 日本(2003)
上映時間 108分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「すてごろ 梶原三兄弟激動昭和史」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:39

広告を非表示にするには