SWEET SIXTEEN 作品情報

すぃーとしっくすてぃーん

リアム(マーティン・コムストン)は学校にも行かずフラフラしている15歳の少年。彼の16歳の誕生日前日に、服役中の母ジーン(ミッシェル・クルター)が釈放される。リアムは母や姉シャンテル(アンマリー・フルトン)とささやかに暮らすことに胸をときめかせ、今の生活を抜け出す決意をしていた。そのために金を貯めようとして、親友のピンボール(ウィリアム・ルアン)と、母の恋人であるスタン(ゲイリー・マコーマック)が仕入れていた麻薬を盗み、売りさばく計画を立てる。その過激な行動で目をつけられ、やがて麻薬売買の胴元であるビッグ・ジェイの下で売人をするようになるリアム。だがヤクザの世界に深入りしてしまったため、ピンボールと仲たがいすることになる。しかしリアムはビッグ・ジェイから任されたピザ屋を切り盛りしつつ、麻薬を売りさばき金を貯め、ビッグ・ジェイの貸家を手に入れた。そしていよいよジーンの出所の日。新しい家でパーティーを催すが、ジーンはすぐにスタンのもとへ戻っていった。それに逆上したリアムは、思わずスタンをナイフで刺してしまう。人気もまばらな砂浜を呆然と歩くリアム。そんな彼に、誕生日を祝うシャンテルからの携帯電話が入るのだった。

「SWEET SIXTEEN」の解説

過酷な境遇下にある不良少年を描いた痛切な青春映画。監督は「ブレッド&ローズ」のケン・ローチ。脚本のポール・ラヴァティ、撮影のバリー・エイクロイド、音楽のジョージ・フェントン、美術のマーティン・ジョンソン、編集のジョナサン・モリスら、主要スタッフは「ブレッド&ローズ」に引き続いての登板。出演はオーディションで選ばれた新人たちであるマーティン・コムストン、ウィリアム・ルアン、アンマリー・フルトン、ミッシェル・クルター、トミー・マッキー、「アシッド・ハウス」のゲイリー・マコーマックほか。2002年カンヌ国際映画祭脚本賞受賞。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2002年12月28日
キャスト 監督ケン・ローチ
出演マーティン・コムストン ウィリアム・ルアン アンマリー・フルトン ミッシェル・アバークロンビー ミッシェル・クルター ゲイリー・マコーマック トミー・マッキー カラム・マッカリーズ
配給 シネカノン
制作国 イギリス ドイツ スペイン(2002)
上映時間 106分

ユーザーレビュー

総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。

P.N.「グスタフ」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2019-09-28

スコットランドの地方都市を舞台に、麻薬組織に足を踏み入れてしまった15歳の少年を主人公にした青春残酷映画。特殊な家庭環境でも完全な不良になりきれない主人公への理解は、投獄された母へ対する純真な息子心で分かるが、それ以外は現実的で、ローチ監督の冷徹なリアリストの視点は終始一貫している。現実の世界を忠実に克明に描く徹底振りや生真面目さは十分理解します。ただ、ドラマ本来の人間を描くという点では物足りなさが残る。

最終更新日:2022-07-26 11:03:40

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