晴れ女すぎて小西真奈美を車に軟禁!?映画「ミッドナイトバス」東京国際映画祭にて記者会見&舞台挨拶

晴れ女すぎて小西真奈美を車に軟禁!?映画「ミッドナイトバス」東京国際映画祭にて記者会見&舞台挨拶1
晴れ女すぎて小西真奈美を車に軟禁!?映画「ミッドナイトバス」東京国際映画祭にて記者会見&舞台挨拶2

  作家・伊吹有喜が 2014年に発表し、第27回山本周五郎賞、及び第151回直木三十五賞の候補となった長編小説『ミッドナイト・バス』を映画化。新潟と東京を行き交う深夜高速バスの運転手を主人公に、別れた元妻、息子、娘、そして現在の恋人との葛藤のなかで、一度壊れた家族がもう一度向き合い、それぞれの人生の一歩を踏み出して再出発していく姿を描いた物語。
 この度、第30回東京国際映画祭にて初の上映となり、記者会見と舞台挨拶が行われ、豪華キャストと監督ならびに音楽を担当した川井郁子、本作の製作にかかわった新潟日報社の星野純朗専務が登壇いたしました。

 主人公・高宮利一役を演じた主演の原田泰造さんは、いつもとは違い緊張した面持ちでマイクを取り上げたが、おもむろに声を張り上げ「はーらだ、たいぞうです!」とお馴染みの自己紹介を披露。自らの緊張をほぐすためとのことだったが、会場を爆笑させ、緊張感漂う場内の雰囲気を一変させた。緊張がほぐれたところで原田さんは、「この作品の第一印象は美しいでした。作品が出来上がって、本当にがんばってよかったと思います。そして、こんなに写真を撮られてよかった。」と挨拶を終えた。
 原田演じる利一の元妻、加賀美雪を演じた山本未來さんは、まだ足の怪我が完治できておらず、先日のレッドカーペットの時と同様車いすで登壇となったが、白の華やかなロングドレスに身を包み「東京国際映画祭で上映される作品に出演できたことがとても光栄です。」と喜びを述べた。利一の恋人・古井志穂を演じた小西真奈美さんは「現場でも原田さんが場を和ませてくれる方で、ご一緒できて本当に良かったです。新潟の皆様には優しくしていただいて感謝しています。日本の風景が美しく描かれている作品に仕上がっていると思いました。」と語った。利一の息子を演じた新人、七瀬公さんは「心臓の音がマイクに入らないかと心配しています。オーディションで出演が決まったのですが、出演が決まったことを母に報告した時、初めて母が新潟に住んでいたことがあることを知りました。不思議な縁を感じます。」とフレッシュな緊張感の中、作品への思いを語ってくれた。
 本作の音楽を担当したヴァイオリニストの川井郁子さんは、「最初の印象を超えて素晴らしい作品でした。ヨーロッパ映画の余韻を感じるような作品だと思います。映像とともに音楽が皆さんの心に残っていただけると嬉しいです。」と作品の仕上がりに満足な表情を浮かべた。最後に本作でメガホンをとった竹下昌男監督は、「一年前はまだ製作にも入っていなかったのに、一年経ってここに立っているのが感慨深いです。新潟の皆さんのサポートがあっての作品です。」と作品が出来上がるまでの経緯に思いを馳せながら、ロケ地新潟への感謝の意を述べた。続いて本作の映画化については、「3年前に原作である小説に出会いました。新潟の風景は映画を豊かにしてくれるロケーションだと思っていた、そんな時にこの原作に出会い、新潟で撮ろうと思いました。」と映画化の経緯を振り返った。

 本作で利一を演じるにあたり大型自動車の免許を取得し、劇中で実際にバスを運転した原田さん。「教習所の方にも協力していただいてとても楽しかったです。実際にバスを運転して、本当の運転手さんに褒められたのが嬉しくて…。自分は褒められて育つタイプだと思いました。」と役作りのための免許取得も苦ではなかったと披露し、「今、元妻と恋人の間に座っているんですが、今も僕の中にかすかに利一が残っているようで、複雑な気持ちになります。改めて石田純一さんってすごいな!と、思います。」と芸人魂のコメントを述べ、再び会場を沸かせた。
 山本さんが演じた利一の元妻は、一度別れた夫と再会し、再び夫に思いを寄せていく女性を演じているが、その複雑な心境の女性について「別れた夫にまた惹かれてしまう女性がいるのかとということについて監督やスタッフの方々と話をしていくなか、迷いながら演じていましたが、原田さんのたおやかで優しい人柄と利一のキャラクターが重なり、こういう男性にならまた惹かれていくということもあるかもしれないなと思うことができ、役に共感できることができました。」と語った。そして利一の恋人を演じた小西さんも「利一と志穂は10年という長い歳月を一緒に過ごしているので、その年月の長さを表現することに注意していましたが、原田さんが楽しい方だったので、とても助けられました。」と原田さんは、女性二人から称賛を浴びていた。また息子を演じた七瀬さんは「怜司の気持ちに共感できて、自然体で演じることができたと思います。母の山本さんとは撮影後も一緒にご飯を食べたり、原田さんとも仲良くさせていただいて、家族の雰囲気は自然に表現できているのではないかと自負しています。」と新人ながらも演じた役への自信をのぞかせた。
 最後に、風景や心情が込められた曲をオファーされたという川井さんは「曲作りへの一番強いインスピレーションを受けたのは夜行バスです。そして、それを運転する原田さんの表情です。バスを運転する原田さんがとてもかっこよく見える曲に仕上がったと思います。そして、自分にとっては最初で最後になると思いますが、劇中に登場するアイドル
が歌う曲も書きました。」と曲作りの意外なエピソードを披露してくれた。

 記者会見後、場所を変え、観客の前での舞台挨拶が行われた。15分という短い時間のなかで、登壇者たちが撮影地となった新潟でのエピソードを披露してくれた。原田さんは「一言でいうと寒かったけれど、新潟の人たちが温かくて、食べ物もおいしくてパワーのある土地だなとおもいました。」山本さんもまた「おいしいご飯に恵まれて幸せだった。」と述べた。小西さんは「撮影の合間にのっぺ汁や、いろんな種類の笹団子があったりして楽しかったです。白鳥が登場するシーンは、自然の雄大さを痛感した場所でした。天候も変わりやすかったです。でも雪が途中でやんじゃったのは、私のせいですよね?」と天候の話を持ち出すと、原田さんが「小西さんは本当に晴れ女なんです。雪が降らなければいけないシーンでも小西さんがいると雪がぴたっとやんでしまったり…。そうすると監督が「小西さんを隠せ!」って、車に軟禁されてましたよね(笑)」と現場での思いがけないエピソードを披露してくれた。

 そして最後は、主演の原田さんが「真心を込めて作った作品です。ご覧になっていただいて何かを感じ取っていただけたら嬉しいです。本日はご来場いただき本当にありがとうございます。」と締めくくった。
 映画『ミッドナイト・バス』は 2018年1月20日(土)より新潟先行ロードショー、1月27日(土)より有楽町スバル座ほか全国ロードショー!

(C)2017「ミッドナイト・バス」ストラーダフィルムズ/新潟日報社

最終更新日
2017-11-06 16:00:00
提供
映画の時間編集部

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