断絶 作品情報

だんぜつ

深夜の路上レースで、うまいこと賭け金をせしめたドライバー(ジェームズ・テイラー)と相棒の整備工(デニス・ウィルソン)は、ロサンゼルスを飛びだし、フリーウェイを南東にとばした。止まるのは食事と、燃料補給の時だけだった。フラダスタフを出た所で、昼食をとるために車をおりた。そして再び戻ると、後部座席に見たことのない娘(ローリー・バード)が乗っていた。お互い何もいわないまま、車は再び猛然と走りだした。サンタフェに着いてから、彼らに競争を仕掛ける田舎者のカモを探すためにストリートを物色した。次の日、一行は単調なハイウェイで明るいオレンジ色のポンティアGTOに眼をとめた。運転している男は、ただGTO(ウォーレン・オーツ)としか名のらない。成り行き上、2台の車が対決することになった。大陸横断レースをして、勝った方が、負けた方の車をいただくという寸法だ。ゴールはワシントンD.C.である。2車線のアスファルト道路を、2台の車が猛スピードでとばす。時には助けあったりすることもあったが、その心底には、つねに相手を出し抜こうという意図が秘められていた。レースを続けながら、彼らはニュー・メキシコを通り、オクラホマ、アーカンソー、そしてテネシーにやってきた。その間も彼らは各地で短距離レースをやり、連勝していた。メンフィスのレース場で、ドライバーと整備工が出番を待っている間にGTOは意気揚々と出発した。車には娘を乗せていた。彼の狙いは最初から娘だったのかも知れない。次のドライブインでGTOに追いつくことができたが、娘の方が3人の男たちに愛想をつかして、どこへともなくオートバイの青年と一緒に立ち去った。GTOはヒッチハイカーを乗せ、方向を東に向けて車を走らせた。ドライバーと整備工は、次の町の次の賭けレース場へと車を走らせた。事故で命を落とさない限り、彼らはいつまでも車を走らせ続けるに違いない。

「断絶」の解説

車に乗ってアメリカ中を渡り歩く3人のストリート・レーサーたちの愛と孤独を描く。製作はマイケル・S・ラーフリン、監督・編集はアメリカ映画を初めて手がけるイギリス人のモンテ・ヘルマン。ウィル・コリーの原案をルディ・ワーリッツァーとウィル・コリーが脚本化した。撮影はジャック・デールソン、音楽はビリー・ジェームズが各々担当。出演はジェームズ・テイラー、ウォーレン・オーツ、ローリー・バード、デニス・ウィルソンなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1972年10月28日
配給 CIC
制作国 アメリカ(1971)
上映時間 102分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「PineWood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2017-03-17

名画座でリチャード・リンクレーター監督特集を見ていて本編を思い出した…。エブリバデイ・ウオンツ・サムやスラッカーのB級或いはインデイーズ系作品の持ち味が本編では炸裂!!モンテ・ヘルマン果てなき路の新作はデジタル作品として色々と興味深い仕掛けが在った!!

最終更新日:2022-11-16 02:00:03

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