トリュフォーの思春期 作品情報

とりゅふぉーのししゅんき

フランス中部の平和な小都市。パトリック(ジョーリー・デムソー)の学校に新入生が入ってきた。彼の名前はジュリアン(フィリップ・ゴールドマン)といい、どこか陰のある少年だった。パトリックはいまや思春期の真盛りで、美容院を経営する友人ローラン(L・デブラミンク)の美人のママに夢中である。ワンパク少年たちの社会科を受け持つリシェ先生のアパートでも、毎日、子供たちのドラマが生まれている。2歳になったグレゴリーはペットの飼猫をベランダまで追いかけて、十階から墜落。だが幸運にも落下地点が軟土だったのが幸いした。キョトンとしたグレゴリーを見て、ママの方が気絶。一方、同じアパートに住む8歳になるシルヴィー(シルヴィー・グレセル)は、両親同伴の外出を拒否したために部屋に閉じ込められた。やがて空腹になったシルヴィーは拡声器でアパート中の住人に届くように「お腹が空いたッ」と連呼。気の毒がった隣人たちは、ロープとカゴを使ってパンや果物をシルヴィーの部屋へ運んでやった。クローディオとフランクのルカ兄弟はリシャール(リシャール・ゴルフィー)の散髪代800フランをまきあげ、なれない手つきでリシャールの頭を刈りこんでしまう。その頭を見て怒ったリシャールの父は、ローランの店へどなりこんだ。一方、パトリックのローランのママに対する想いはつのるばかりで、ついに意を決して花束を彼女に渡した。ところが彼女がパトリックに言った言葉は「お父さんによろしく」だった。身体検査の時、ジュリアンの身体が生傷だらけなのが発見され、彼の母親と祖母が幼児虐待の罪で逮捕された。学期末最後の日、リシェ先生は経験と心情を踏まえて子供たちに大演説をぶった。子供たちはその言葉をしっかりと受けとめたようだ。待望の夏休みはメランドール林間学校で過ごすことになった。そしてパトリックはマルチーヌ(パスカル・ブリュション)という可愛い子と知り合い、友人たちのひやかしを受けながら初めてのキスを体験するのだった……。

「トリュフォーの思春期」の解説

フランスの小都市の小学校を舞台に、子供たちが織りなすエピソードをユーモラスに綴る。監督は「アデルの恋の物語」のフランソワ・トリュフォー、脚本はトリュフォー自身と、「アデルの恋の物語」に引き続いて共作したシュザンヌ・シフマン、撮影はピエール・ウィリアム・グレン、音楽は故モリース・ジョーベールの旋律を使用、主題曲はシャルル・トレネの「日曜日は退屈」。出演は数百人からのオーディションに合格した、ジョーリー・デムソー、フィリップ・ゴールドマン、リシャール・ゴルフィー、シルヴィー・グレセル、パスカル・ブリュション、そしてトリュフォの愛娘エヴァ・トリュフォーなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1976年12月11日
キャスト 監督フランソワ・トリュフォー
出演ジョーリー・デムソー フィリップ・ゴールドマン リシャール・ゴルフィー シルヴィー・グレセル パスカル・ブリュション Claudio et Franck de Luca L・デブラミンク エヴァ・トリュフォー Bruno Staab Corinne Boucart Le Petit Gregory Sebastien Marc
配給 ユナイト
制作国 フランス(1976)
年齢制限 PG-12

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、7件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-04-14

💈散髪シーンが登場する映画には矢張りフランス映画髪結いの亭主パトリス・ルコント監督作品が在って至福の時間が堪能出来るがフランソワ・トリュフォー監督の本篇では収集がつかなくなるエピソードで何とも言えぬ笑いを誘ったんだなあー。西部劇やマフィアもの或いはチャップリンの名作にも床屋の有名なシーンも有るけれども💇

最終更新日:2024-04-20 16:00:02

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