母 小林多喜二の母の物語 作品情報

ははこばやしたきじのははのものがたり

秋田県釈迦内村。小作農と小さなそば屋で生計を立てる貧しい家に小林セキ(寺島しのぶ)は生まれた。当時の小作人は、地主に50%もの地代を払わなければならなかったため、貧しい農家の娘たちは身売りするしかなく、セキの幼なじみも売られていった。学校へ行きたくても、男の行くところだと親から相手にもされない。15歳で小林家に嫁いだセキは、三男三女を生んで育てたが、長男は病死。次男が多喜二(塩谷瞬)だった。セキは優しい母親で、自分は字が書けなかったものの、多喜二は叔父の世話で小樽高商(現:小樽商科大学)を卒業して銀行に勤めるようになる。当時の銀行は大変な高給取りで、一生楽に暮らせるほどだった。しかし多喜二は、貧しい人の味方となって小説を書き、武器を作るお金で皆に白い米のご飯を、と反戦を訴え続けた。そんな彼の小説は危険思想と見なされ、遂に国家権力によって命を奪われてしまう。セキは自分の息子が悪い事などするわけがないと、多喜二を信じ続けていた。そんな折、娘のチマから教会に誘われる。そこでイエスの死について話を聞かされたセキは、何も悪い事をしていないのに殺されたイエスと多喜二の姿を重ね合わせ、 思いを巡らす……。

「母 小林多喜二の母の物語」の解説

プロレタリア作家・小林多喜二の母・小林タキの半生を綴った三浦綾子の小説『母』の映画化。秋田県の貧しい小作農の娘・タキは、15歳で小林家に嫁いで三男三女を出産。次男の多喜二は小説家になったものの、危険思想の持ち主として国家権力に殺害され……。出演は「キャタピラー」の寺島しのぶ、「アウターマン」の塩谷瞬。監督は「山本慈昭 望郷の鐘 満豪開拓団の落日」の山田火砂子。

プロレタリア作家・小林多喜二の母・小林タキの半生を綴った三浦綾子の小説『母』を映画化。秋田県の貧しい小作農の娘・タキは、15歳で小林家に嫁いで三男三女を出産。次男の多喜二は小説家になったものの、危険思想の持ち主として国家権力に殺害され……。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2017年2月25日
キャスト 監督山田火砂子
原作三浦綾子
出演寺島しのぶ 塩谷瞬 趣里 山口馬木也 徳光和夫 赤塚真人 佐野史郎 渡辺いっけい 真行寺君枝 磯村みどり 浅利香津代 神田さち子 加藤純平 松本若菜 水石亜飛夢 月船さらら 草薙仁 上野神楽 福原圭一 露のききょう 進藤龍也 安田陽子 崎野亜紀子 秋元辰美 平尾仁 小磯聡一郎 松野木拓人 井上智之 関戸将志 中泉英雄
配給 現代ぷろだくしょん
制作国 日本(2017)
上映時間 112分
公式サイト http://www.gendaipro.com/haha/

(C) 現代ぷろだくしょん

予告編動画

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、8件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-03-22

蟹工船の原作の解題には小林多喜二のは母子に焦点を宛てる,三浦綾子原作の本篇はそんな視座とも合致するのだろう。神奈川県七澤温泉は本篇のロケ地で多喜二の小説オルグが実際に書かれた場所で隠れ家が保存され着物なども掛けられた貴重な空間だ

最終更新日:2024-03-29 11:00:01

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