ビラルの世界 作品情報

びらるのせかい

インド・コルカタ(カルカッタ)。路地が入り組むスラム街の狭い部屋で、3歳の少年ビラルは暮らしている。洪水になった路地で水遊びをしたり、目の見えない両親の手を取って通りを渡ったり、弟ハムザをいじめては泣かせたりする毎日。怒った父親のお仕置きから身を隠すことも知っている。ビラルの父シャミンと母ジャルナは、ともに幼いころに目が見えなくなった。盲学校で出会った2人は、ヒンドゥーとムスリムの宗教の違いを乗り越え、恋に落ちた。ジャルナはムスリムに改宗し、シャミンの母親や親戚が暮らすタルトラ地区に移り住んだ。詐欺に遭い金をだまし取られるなど、一家は様々な困難に見舞われたが、近隣の人々との強い絆のなかで、愛情深くビラルたちを育てている。コルカタは多民族・他宗教が共存している。本作の撮影地の周辺は、キリスト教、ヒンドゥー教、シーク教徒などのコミュニティが隣り合わせに住んでおり、ヒンドゥーの寺院の鐘の音や、イスラム教でない祈りの声も聞こえてくる。ビラル一家はイスラム教の地域に住んでおり、ビラルが割礼を施され泣き叫ぶシーンは、周囲の人々から祝福されるムスリムの風習である。

「ビラルの世界」の解説

インド・コルカタで、盲目の両親と暮らす3歳の男児の日常を映したドキュメンタリー。監督は、インドのドキュメンタリー作家、ソーラヴ・サーランギ。山形国際ドキュメンタリー映画祭2009アジア千波万波奨励賞、同コミュニティシネマ賞、インド全国映画賞、アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭IDFA賞受賞。

山形国際ドキュメンタリー映画祭2009で“コミュニティシネマ賞”を受賞したドキュメンタリー。盲目の両親の元に生まれた、ビラルは現在3歳。貧困が充満する環境とは裏腹に、活気溢れるビラル家族を追ってカメラはこの地の生活と文化を映し出す。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2012年10月6日
キャスト 監督ソーラヴ・サーランギ
配給 ドキュメンタリー・ドリームセンター(配給協力 シネモンド=こども映画プラス=コミュニティシネマセンター)
制作国 インド(2008)
上映時間 88分
公式サイト http://www.ddcenter.org/bilal/

(C) son et lumiere

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最終更新日:2024-03-12 15:49:03

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