すべては海になる 作品情報

すべてはうみになる

夏樹(佐藤江梨子)は、大型書店で働く27歳の書店員。夏樹はお勧め本の紹介カード=ポップを書くのが得意で、それに惹きつけられた様々なお客が、彼女が作った本棚に集まっていた。ある日、夏樹は万引きを目撃。犯人として捕まえたのは、いつも淋しげに時間を潰していた慎ましやかな中年の主婦だった。しかし、盗まれたはずの本はなく、夏樹の間違いだったことがわかる。謝罪に訪れた家庭で、彼女は高校生で17歳の光治(柳楽優弥)と運命的な出会いをする。光治の家庭は、暴力を振るう大学教授の父、万引きを繰り返す母、不登校の妹という状況で崩壊寸前。そんな中、彼はたった1人で、家族を立て直そうとしていた。その真っ直ぐな姿に心を打たれる夏樹。さらに、夏樹と光治には“本”という共通点があった。2人とも“本”を心の支えに生きていたのだ。夏樹には高校生の頃、失恋をきっかけに援助交際をしていたという忘れたい過去があった。その傷を忘れるようと手に取ったのが数々の本だった。そして、家庭でも学校でも居場所を見つけられずにいる光治を支えるのも、同じく本だった。これをきっかけに急速に親しくなる2人。だが、純粋な光治に夏樹は戸惑いを覚える。夏樹は、大手出版社に勤める鹿島(要潤)と付き合い始めたばかりだったのだ。夏樹のポップや本棚作りのセンスを高く評価してくれる鹿島。だが、夏樹は鹿島にある不安を感じていた。そんなとき、鹿島が夏樹の書いた書評を勝手に直して、新聞に掲載してしまう。これにショックを受けた夏樹は、鹿島と大喧嘩。同じ頃、光治は深夜の学校でいじめに合っていた。光治は夏樹に助けを求めるが……。生きることに不器用な2人は、お互いの傷に手を差し伸べることができるのだろうか……。

「すべては海になる」の解説

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の佐藤江梨子と「誰も知らない」でカンヌ映画祭男優賞受賞の柳楽優弥が共演。書店員の女性と男子高校生という、心に傷を負い、“本”を心の拠り所に生きる歳の離れた2人が繰り広げるラブストーリー。監督は『時効警察』などの脚本家として知られる山田あかね。原作も同氏の同名小説。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2010年1月23日
キャスト 監督山田あかね
出演佐藤江梨子 柳楽優弥 要潤 安藤サクラ 吉高由里子 村上淳 猫背椿 藤井美菜 森岡龍 渡邊真起子 白井晃 松重豊
配給 東京テアトル
制作国 日本(2009)
上映時間 119分

ユーザーレビュー

総合評価:2点★★☆☆☆、1件の投稿があります。

P.N.「泣ける映画大好き」さんからの投稿

評価
★★☆☆☆
投稿日
2010-02-01

味わい深い話でしたが、泣ける程感動はしませんでした。誰かに愛されていないと不安を感じる書店員、学校でのいじめと家族の崩壊に悩む高校生、作家になる夢に破れ、本を売ることに全力を注ぐ出版社の営業マン…と、心に傷を負った人物がたくさん登場していました!「絶望していない人もいる」、「ドラマチックじゃなくても、生きている方が良い」…確かにその通りだと思いますし、絶望したくはないと思います!

最終更新日:2022-07-26 11:03:33

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