恋は五・七・五! 作品情報

こいはごしちご

夏の高校野球予選で甲子園出場の願いもむなしく敗れ去った松尾高校にとって、統廃合の時は2年後に迫っていた。なんとかして「我が校の名を残したい」と願う校長(もたいまさこ)は、俳句甲子園の出場を宣言する。そして、顧問に命じられたのは、気の弱い国語教師、高山マスオ(杉本哲太)だった。松尾高校2年生の高山治子(関めぐみ)は、クラスになかなかなじめない、いやなじまない帰国子女。日本文化に対するカルチャーギャップのせいか、いつも不機嫌そうにクラスを斜めから見ている今ドキの女子高生。治子は、太めの容姿が災いしてチアリーダー部をクビになったマコ(小林きな子)が、男子にからかわれているのを目撃し、思わず男子を投げ飛ばしてしまう。そんな治子を、ウクレレを腕に抱えて憧れの目で見つめているのが、1年生のPちゃん(蓮沼茜)だ。絶望のどん底に叩き落されたマコは、校舎の屋上から飛び降りようとするが、ひとりの男子学生から声をかけられる。写真部の土山(細山田隆人)だ。彼から「言い残すことは?」とクールに言われたマコは、大声で「次の世は・ましな私で・生まれたい!」と叫ぶ。「辞世の句なんて、センスいいな」と言い残して立ち去る土山を見て、マコの表情に新たに生きる喜びが生まれてきた…。その頃、治子はヨーコ先生(高岡早紀)から呼び出される。漢字の書けない治子は答案用紙にすべて「ひらがな」で記入していることを指摘され、夏休みの間漢字ドリルで猛勉強するか、俳句甲子園のメンバーになるのかの二者択一を迫られる。同じ頃、土山はマスオ先生から部会があると呼び出され、部室に向かうとそこに治子がいたので明らかに動揺してしまう。もうひとり、野球部の補欠選手、山岸(橋爪遼)が満面の笑みを浮かべていた。土山はマスオ先生から、写真部は夏休みの間、俳句部になると衝撃の事実を聞かされてしまう。そこへ土山を追ってマコが部室に現れ、入部を希望する。これでメンバーは4人。けれど俳句甲子園には5人1組でしか出場できない。激しく抵抗する治子だったが、そこへ治子を追ってPちゃんがやってきた。これでなんとか5人集まった。こうして彼らの“俳句修行”が始まるが……。

「恋は五・七・五!」の解説

5人の高校生がひょんなことから俳句甲子園で優勝を目指す姿を描く青春映画。監督は、「バーバー吉野」で注目を浴びた荻上直子。出演は新人の関めぐみ、「ボクの、おじさん」「GO」の若手演技派・細山田隆人ほか。「俳句甲子園」とは、毎年愛媛県松山市で行われる高校生たちが5人1チームになって対抗戦を繰り広げる実在の大会のこと。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2005年3月26日
キャスト 監督荻上直子
出演関めぐみ 小林きな子 蓮沼茜 橋爪遼 細山田隆人 高岡早紀 嶋田久作 もたいまさこ 柄本明 杉本哲太
配給 シネカノン
制作国 日本(2004)
上映時間 105分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「水口栄一」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2022-11-25

この映画を観て、とても感動した。これは共感できるところがいっぱいあり、心地よかったからだ。私はライフワークとして、詩を書かせて頂いているが、俳句にもひじょうに関心がある。正岡子規さんの柿食えば鐘がなるなり法隆寺という俳句は素晴らしいと思った。また正岡子規さんは俳句は字数が少ないけれど意味が深くて面白いと仰っているが、私の場合なら、詩は字数が少ないけれど意味が深くて面白いと言いたいと思ったものだ。この映画は俳句甲子園ということで、私はひじょうに興味深く、観たのだ。私はこの映画を観ながら、俳句の素晴らしさをあらためて感じた。だからまた正岡子規さんの俳句が読みたくなった。

最終更新日:2022-12-05 16:00:01

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