海の上のピアニスト 作品情報

うみのうえのぴあにすと

時は1900年。多くの移民たちをアメリカに運ぶ豪華客船ヴァージニアン号。黒人機関士ダニー(ビル・ナン)は、ダンス・ホールのピアノの上に置き去りにされた赤ん坊を見つける。ダニーはその子を1900(=ナインティーン・ハンドレッド)と名付けた。ダニーが事故で死んだ後も、一度も船を下りず船底で育った。彼はある日、船内のダンスホールで音楽に魅了され、ピアノに向かい、ピアニストとしての天才的な才能を開花させた。27年にバンドのトランペッターとしてやってきたマックス(プルート・テイラー・ヴァンス)も彼の弾く美しい音楽に魅せられていった。あるレコード会社の男が彼の演奏をレコード録音するために乗船した。録音機を前にしぶしぶと弾き始めた彼は、ふと窓越しに美しい少女を見て、彼女を思うかってないほど感動的な音楽を奏でた。彼は彼女にレコードを渡そうとするが、ごったがえす群衆の渦に引き離されてしまう。その数年後、「いつか訪ねて来て……」と言い残した彼女に会うため、彼は船から下りる決心をする。盛大な見送りを受けるが、タラップの端まで降りたところで結局陸地には下りず、彼は船に逆戻りしてしまった……。1946年。彼の思い出を語っていたマックスは、第二次大戦下で酷使され、老朽化したヴァージニアン号が沖で爆破されようとしていることを知り、港へ駆けつける。マックスは蓄音機と思い出のレコードを片手に、錆び付いたヴァージニアン号に乗り込むと、そこには彼の姿が。船を降りるよう説得するマックスだったが、彼は船とともに生涯の幕を閉じることを選んだ。港から爆破される船を見つめるマックスには、彼の奏でるメロディが聞こえてくるようだった。

「海の上のピアニスト」の解説

豪華客船の上で生まれ育ち、一度も船を降りなかった天才ピアニストの一生を描いた感動作。アレッサンドロ・バリッコの同名戯曲(白水社刊)を、「明日を夢見て」のジュゼッペ・トルナトーレの監督・脚本で映画化。製作は『Figlio di Bakunin』のフランチェスコ・トルナトーレ。製作総指揮はマルコ・シミッズと「クンドゥン」のローラ・ファットーリ。撮影は『カリブは最高!』(V)のラヨシュ・コルタイ。音楽は「ブルワース」の巨匠エンリオ・モリコーネと「風が吹くとき」のロジャー・ウォータース。美術はフランチェスコ・フリジェリ。編集は「明日を夢見て」でもトルナトーレと組んだマッシモ・カグリア。衣裳は「アンナ・カレーニナ」のマウリツィオ・ミネロッティ。特殊効果監修はデイヴィッド・ブッシュ。出演は「ライアー」のティム・ロス、「エンド・オブ・バイオレンス」のプルート・テイラー・ヴァンスほか。2020年8月4Kデジタル修復版公開(配給:シンカ)

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1999年12月18日
キャスト 監督ジュゼッペ・トルナトーレ
原作アレッサンドロ・バリッコ
出演ティム・ロス プルット・テイラー・ヴィンス メラニー・ティエリー ビル・ナン ノリコ・アイダ ピーター・ボーガン ニオール・オブライエン アルベルト・ヴァスケス クラレンス・ウィリアムス・サード ガブリエレ・ラヴィア シドニー・コール イーモン・ジョーヒガン
配給 アスミック・エース エンタテインメント=日本ビクター
制作国 アメリカ イタリア(1999)
上映時間 125分

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ユーザーレビュー

総合評価:4.5点★★★★☆、2件の投稿があります。

P.N.「完全版 eg1900(新たな出逢い)」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2020-09-07

イタリア完全版を鑑賞しました。

かなり要所要所をはしょっていたことがわかり、繋がらない部分も、よくわかります。

!?が、すっきりします。

アメリカ!

自由の女神は、中央に神を、右手に光(キリスト)を、左手には、自由の宣言書(聖霊)を

チャンスの女神
は、タイミングを掴むの別名ですし、ツボをおさえるの別名。

せっかち人間は、タイミングを軽んじて、物事の成就を妨げます。

せっかち人間は、真(信・神)がないので、Mr.レモンのように上手く行かず、ポイントを掴み損ね、タイミングを逃す。

自然界は、タイミングであり、チャンスであり、ポイントであり、ツボをおさえる。それを我々は、奇跡と呼ぶ。

『物語はいつかは終わり、語る言葉を失う』

けれど、その沈黙の静止の場所にこそ、神の声なき聲がある。

因みに、Mr.レモンに「音楽」と日本人らしき女性が語りかけますが、NYの都市伝説、マンハッタン(マン・はったん、秦氏を称える)を彷彿とさせるのは私だけでしょうか?

最終更新日:2024-04-02 02:00:08

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